当時中学生だった私は、少女マンガが大好きでした。特に月二回発行される「花とゆめ」を知ってからはますますマンガ熱が上がり、(それまでは「プリンセス」などを購読していた)そこに連載されているマンガで気に入ったものはすぐにコミックスを集めていたのです。
そしてその頃に特に私が夢中になったマンガが、那須雪絵著の「ここはグリーンウッド」でした。花とゆめ本誌を買い始めた頃にはすでに「グリーンウッド」の連載は始まっていて、途中から読むと「???」という内容だったのですが、それでも「このマンガは面白い!」と感じたものです。
早速既刊のコミックスを買いそろえて、読み込みました。とにかく、少女マンガとはいえどちらかというと少年マンガよりの絵柄がすっきりしています。はじめはその絵柄に少し抵抗もあったのですが、内容を知るにつれて、「この絵柄でないとダメだ」と感じるようになりました。
「グリーンウッド」を読んでいた私は中学生で、「グリーンウッド」に出てくる高校生のキャラクターがものすごく大人に見えたものです。高校生って、こんなにすごいんだ~、東京に行くとこんな高校生がいるのかな?などと夢想しながら読みました。
男子校の男子寮が舞台と言う異色の設定の中で、取り上げられるテーマも少女マンガにありがちな恋愛ものがメインではありません。打たれ弱い主人公の蓮川を中心に、学内学外で起きるイベントがテーマです。
メインキャラの二人、光流と忍という人物のキャラ設定も魅力的で、忍が、その生い立ちゆえに背負っていた暗黒部分を光流が突き壊したエピソードは今も胸に残っています。おそらく家からは逃れられないであろう忍と、生まれてすぐに捨てられたという過去を持つ光流が、お互いを認め合ってからの結びつきには憧れました。
恋愛とは無縁かと思われた蓮川も、初恋の義姉への思いを断ち切って、ヤンキー少女美也との恋を成就させます。あんな一本気な少年に愛される美也も羨ましく思ったものです。
当時大人気だった「グリーンウッド」は、イメージCDなども販売していました。その中に「雨宿り」という一曲があります。「巡り合う 奇跡があれば もう一度かなうのかも しばらくはこのままここで 大きな樹の下で 雨宿り」というフレーズは今でも胸に残っています。 誰も信じられずに生きてきた忍が、唯一心を許せる相手(光流)に巡り合えた心情を謳った歌です。
今ではとっくに高校生ですらなくなった私ですが、グリーンウッドを読むと、「光流先輩」と、少女の頃に戻ってしまうのでした。
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